2006年11月 5日

どちらへ転がっていくのだろうか

asahi.com: 新科目「情報」、受験対策にすり替え 入試に出ず - 教育

もうすっかりおなじみになった履修漏れ問題.
朝日新聞の社会面にでかでかと記事になっていたのでピックアップ.

茨城県立伊奈高校の校長は「授業内容は数学と似ている部分が
あり、数学を履修していればいいという理解があった」と釈明したらしい.
また,新潟県教委は「情報で数学など他の教科・科目との連携を
大幅に取り入れていた学校が20校あった」と発表したらしい.
これが実現できていたとしたら理想であろう.
ぜひ,指導案を公開してほしい.

 「進学校には『情報なんてやらなくてもいい』と公言していた校長もいる。
 新しい教科であるため、担当していない教師の間には大切な
 科目であるという認識が浸透していない」
ともあるが,担当している先生方もそう思っている人が多いのでは.
だって,情報の先生になりたくて,情報の先生になれる人はほんのひとにぎり.
ほとんどの情報の先生は,他の科目の先生が無理やり教えているのだから.

うちの大学での1年必修となっている「情報処理」の内容の改定をすすめているのだが,
「高校で情報が必修でやってくるんだから・・・」という意見が多く出てきていた.
私はなんとなくではあるが,そんなはずはないという立場だったのだけれど...
そして,今年の1年生の様子を見ても???だったのだけれど...
いつになったら,他の科目と同じように,「情報」を履修していることを当然と考えて,
大学での教育を設計できるのだろう???

 「ばたばたと導入が決まる中、現職教員に講習をして担当者を
 『促成栽培』した点にも問題がある。重要性をしっかりと認識して
 いない教員も教えている状態になっており、
 教員養成の在り方から考え直すことが必要だ」
このような意見があるうちにうまく動けば,うちの情報教育専攻にも,
いろいろメリットはあると思うのだけれど......私は部外者.