2005年5月 1日
ぱらぱらウィンドウ
概要
オーバラップマルチウィンドウシステムにおいて,ウィンドウの切り替えは意外に面倒です.たとえば,他のウィンドウに完全に隠れたウィンドウを最上位に表示するためには,そのウィンドウを隠しているウィンドウを移動させたり最小化させる必要があります.そこでこのような面倒さを解決するために,一次元の変移を入力すると,最上位のウィンドウから,入力した変移に比例した枚数分のウィンドウが非表示もしくは半透明化されるユーザインタフェースを考案しました.このユーザインタフェースを利用することで,簡単に下層に位置するウィンドウを見えるようにし,そして操作できるようにすることができます.
また,このユーザインタフェースでウィンドウを非表示にしている間も,普通の操作が行えるため,任意のウィンドウを任意の階層に移動させることや,二つのウィンドウの間でドラッグ&ドロップを行うことが非常に容易になります. 評価実験からは,普通の操作方法に比べ,ぱらぱらウィンドウを利用したときの方が早く操作できることが示されました.
本研究は,小國健氏(NTTデータ)発案のアイデアを基に共同で研究を進めているものです.また,IPA 未踏ソフトウェア開拓事業採択テーマです.
資料
小國健,加藤直樹:ウィンドウの切り替えを容易にするインタフェースの提案,情報科学技術フォーラム情報技術レターズ,Vol.1, pp.201-202 (2002.9). PDF
特願2002-302748,出願者:小國健,加藤直樹,発明者:小國健,加藤直樹,オブジェクト表示制御システムおよび制御方法
加藤直樹,小國健:ぱらぱらウィンドウ:ウィンドウの切り替えを容易にするインタフェース,インタラクション2003論文集,pp.123-130 (2003.2) PDF
PC Watch (2003.3.6) PDF
ZDNET News (2003.3.7) PDF
加藤直樹,小國健:ぱらぱらウィンドウ:ウィンドウの切り替えを容易にするインタフェース,ヒューマンインタフェース学会論文誌,Vol.7, No.2 (2005.5) 掲載予定 PDF